開発の軌跡 < 4. ヘミセルロース誘導体の免疫強化作用A
B米ぬかアラビノキシラン誘導体(MGN-3)
 ヘミセルロース誘導体の第3世代物質が米ぬかアラビノキシラン誘導体(MGN-3)です。MGN-3は米ぬかの温水懸濁液をシイタケ菌糸が産出する炭水化物分解酵素複合体で加水分解したものです。
 この加水分解によって米ぬかのヘミセルロースは一部水溶化されると同時に低分子化されます。ヘミセルロースのパーティクルと言える物質が産生されます。これらはアラビノキシラン、アラビナン、キシラン等五炭糖を主な構成糖とする多糖の集合体です。
 これらの糖鎖を有するパーティクルがナチュラルキラー細胞を活性化し、免疫システムを強化します。MGN-3はキノコ菌糸を培養しヘミセルロースを資化させることなく、酵素反応によってヘミセルロースを活性化していることが特徴です。この製法によってヘミセルロース誘導体の免疫強化活性は一段と向上しました。

○MGN-3の腸管吸収について

 シイタケ菌糸体抽出物(LEM)の項においてLEMのヘミセルロース誘導体の腸管吸収をアイソトープのラベルによりラットを用いて確認しています。MGN-3についても腸管吸収に関する報告がありますので紹介します。
 ・Modified Arabinoxylan from Rice Bran (BioBran/MGN-3) Beneficial for Weight Loss of Mice as a Major and Acute Adverse Effect of Cisplatin: Yuzo Endo and Hiroshi Kanbayashi,  Pharmacology & Toxicology, vol.92, 300-303. 2003.
 シスプラチンの副作用によるマウスの体重減とその関連についてのMGN-3の保護作用を経口投与と腹腔内投与の2経路で検討し、いずれの投与経路においてもほぼ同様の効果が得られています。

○臨床試験について

 米ぬかアラビノキシラン誘導体の免疫賦活作用を証明するために高齢者を対象に風邪というイベントを介して、その有効性を検討しました。この試験には神戸市で整形外科を開業されている市橋研一先生に多大なるご協力を頂きました。市橋先生はクリニックとは別に介護老人保健施設を経営されており、ボランティアはその施設の入所者で同意を得られた高齢者(平均年齢84才)50人を対象としました。群は25名ずつ2群とし、二重盲検法で(実サンプル3ヶ月 対照サンプル(プラセーボ)3ヶ月 冷却期間1ヶ月 合計7ヶ月)行いました。プロトコールに従って試験は完了しました。結果は明らかに風邪の症状の軽減、罹患期間の短縮等、高齢者の風邪による体力の低下の軽減効果を示唆するものでした。健康食品を用いた二重盲検試験は米国ではポピュラーですが、疾病を絡めたこの種の試験は稀なケースであると自負しています。
 ・The Oral Administration of the modified Arabinoxylan From Rice Bran (HRB) Prevents a Common Cold Syndrome in Elderly People Based on Immunomodulatory Function: K. Tazawa, K. Ichihashi, K. Omura, M. Anazawa, H. Maeda, Journal of Traditional Medicines, Vol. 20(30)132-141, 2003

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